「いただきます」を大切に ~「しんでくれた」~

「いただきます」という言葉は、感謝の気持ちの表現。わたしたちは毎日、他の生き物の命をいただいています。そして、食物を育てる人やそれを運ぶ人、料理をする人など、食卓に並ぶまでに携わるさまざまな人の手を借りてようやく食事が出来るのです。心から感謝をしながら食事をしたいものですね。

お子さんと食事をしながら、「魚はどこから、どんなふうにお皿の上に来たのかな?」「お魚さんも、お肉も生きていたんだよ」などのやりとりをしてみてください。そして、食後は「ごちそうさまでした」の言葉をお忘れなく。食事をいただくことへの感謝の気持ちが膨らみます。

そんな中、わたしたちが毎日「命をいただいている」ことをダイレクトに伝えてくれた絵本に出会いました。

【しんでくれた】  詩・谷川俊太郎   絵:塚本 やすし

衝撃的なタイトルの絵本ですが、子ども達に読んでみたところ、子どもたちなりに考える部分があったようです。大人の価値観を植え付けるのではなく、子どもたちが自ら「いただいている命」を感じて考えてくれればと思います。

しんでくれた

詩・谷川俊太郎

” うし しんでくれた ぼくのために

そいで はんばーぐになった

ありがとう うし

ほんとはね ぶたもしんでくれてる

にわとりも それから

いわしやさんまやさけやあさりや

いっぱいしんでくれてる

ぼくはしんでやれない

だれもぼくをたべないから

それに もししんだら

おかあさんがなく

おとうさんがなく

おばあちゃんも いもうとも

だからぼくはいきる

うしのぶん ぶたのぶん ”